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なるせゆうせい・森本亮治・岡田地平

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戦国武将が! 維新の立役者が! 歴史の裏側を漫才で語る

あの歴史上の偉人が漫才を? 前代未聞・抱腹絶倒の最強ショー開幕

魅力的なキャラクターと、あっと驚く逸話の数々で彩られた日本の歴史。そんな日本史の奥深さに魅せられ、エンターテイメント界では続々とヒットコンテンツが生まれている。そしてこの10月、その系譜に新たに名を連ねる異色作が誕生しそうだ。『ヒストリーズジャパン』は、誰もがよく知る歴史上の人物がユニットを組み、教科書には載っていないような自らの経験談を漫才形式で披露する、まったく新しい歴史エンターテイメント。その全貌を暴くべく、総合監修のなるせゆうせいと、出演の森本亮治、岡田地平の3人に話を聞いた。

PROFILE

なるせ ゆうせいのプロフィール画像

● なるせ ゆうせい
1977年生まれ。岐阜県出身。株式会社オフィスインベーダー代表。97年の早稲田大学在学中に「劇団インベーダーじじい」を旗揚げ。現在は脚本家・演出家として、『ハンサム落語』シリーズをはじめ、『猫と裁判』『江戸のえじそん』『殿といっしょ』『増田こうすけ劇場 ギャグマンガ日和』の脚本・演出や、『弱虫ペダル』、映画『ソフテン!』の脚本などを手がける。受賞歴はトムプロジェクト新人脚本賞、パルテノン多摩演劇祭特別賞など。

森本 亮治(もりもと・りょうじ)のプロフィール画像

● 森本 亮治(もりもと・りょうじ)
1982年7月11日生まれ。大阪府出身。01年、第14回ジュノン・スーパーボーイ・コンテストで審査員特別賞を受賞。02年、テレビドラマ『ごくせん』でデビュー。04年、テレビドラマ『仮面ライダー剣』で注目を集める。11年、「劇団なんでやねんっ!」を旗揚げ。15年には劇団公演として『世界飯店』『なにわ刑事』を上演。自ら脚本・演出・出演を務めた。

岡田地平(おかだ・ちへい)のプロフィール画像

● 岡田地平(おかだ・ちへい)
1988年11月22日生まれ。東京都出身。映像・舞台とジャンルを問わず幅広く活躍。映画では『渇き』『お江戸のキャンディ』などに出演。主な舞台出演作には、『倫敦影奇譚シャーロックホームズ』『SOLLADO』『増田こうすけ劇場 ギャグマンガ日和』などがある。

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イケメン俳優・森本亮治、コメディアンに転身!?

―――日本史×漫才という異色の組み合わせ。その発想は、なるせの閃きから生まれた。

なるせ「『ハンサム落語』という舞台の脚本・演出をやらせてもらって、古典の面白さを再確認したんです。それで、他に何か日本人らしいものはないかと考えて浮かんだのが、漫才。あと、どうせやるなら面白くてタメになるものがいいな、と。我々はエンターテイナーですから。エンターテイメントとして楽しませるのは前提として、何かやって意味のあるものをやりたかった。それで思いついたのが日本史でした。僕自身、もともと日本史は大好き。調べたら、面白いものがいっぱい出てくるんですよ。歴史嫌いな受験生でも楽しめるような、それでいて勉強になる要素がいっぱいあります」

――― 思い切り笑えて、タメにもなる。お得感満載のキラーコンテンツだが、出演の森本も本作を自らのターニングポイントと位置付ける。

森本「ジュノンボーイから始まって、『仮面ライダー』、『テニミュ』と王道を歩かせてもらってきて。それがあっての今の僕というのはもちろんあるんだけど、どうしても二枚目っていうレッテルを剥がせないのが悩みだったんです。いただくオファーも二枚目系のものが多くて、嬉しい反面、本当の自分とのギャップがあった。そんな中、なるせさんからお話をもらって、やっとコメディに転換できるな、と。この作品は、ある種、コメディアンへのターニングポイント。Twitterのプロフィールも、早速、コメディアンに変更しました(笑)」

――― まさかのイメチェン宣言だが、なるせも森本の笑いのセンスには絶大な信頼を寄せている。

なるせ「『弱虫ペダル』で一緒だったんですけど、その頃から別に出さなくてもいいところで、ちょいちょいとコメディアン気質が出てました(笑)。だからこの企画を決まったときに、森本くんの名前が自然に浮かんだんです」

森本「もうめちゃくちゃ嬉しかったです。今回は、二枚目なんてくそくらえってつもりでやります。必要なら尻も出します!(笑)」

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注目は、至高の組み合わせから生まれる笑いの化学反応。

――― また、岡田もこの9月に上演された『増田こうすけ劇場 ギャグマンガ日和』でなるせの現場は経験したばかりだ。

岡田「なるせさんの現場は、なるせさんの人柄がそのまま出ているんですよ。のびのびやらせてもらえるし、役者の特性を見抜いた上でそれに合わせた演出をしてくださる。おかげですごく成長させてもらいました。『ギャグマンガ日和』はビジュアルからして漫画そのままで、視覚的にも面白い作品。でも今回は漫才。きちんと喋りで聴覚からお客さんを楽しませたいです」

なるせ「地平は何度かオーディションで会ってて、その頃からコメディアン気質のある子だなって印象がありました。森本くんも地平も、ボケもツッコミもできるユーティリティプレイヤー。その中で地平の良さは、勢いとフレッシュさ。森本くんはベテランだし技巧派。今回は、そんないろんなタイプの人が揃っているし、どの組み合わせも面白いと自信を持って言えるものばかり。お互いにいい意味で刺激を与え合ってもらえたらいいですね」


可能性がつまった作品。その誕生の瞬間を見逃すな!

――― 本作では、日本神話の登場人物からなんと昭和天皇(!)まで幅広い年代の偉人が集結する。

なるせ「この『ヒストリーズジャパン』はシリーズ化をしていきたいなって思っているんです。そういう意味で今回はオールスター。この人たちを切り取ったら面白いんじゃないかなと思って選んだ人物です。だからこの第1作は絶対に見逃してほしくないですね」

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――― まさに日本史の代表チームといった顔ぶれの中から、森本は中臣鎌足、柴田勝家、幸徳秋水を、岡田は蘇我入鹿と堀田正俊を演じる。

森本「僕は歴史が苦手で、どれも名前は知っているけど何をした人かは正直わからないというレベル。今からしっかり勉強したいと思います。漫才に関して言えば、言い方とか間とか最低限のテクニックは必要になるんじゃないかな。かと言って、あんまり固めすぎてもダメ。相手との組み合わせにもよりますからね。今回は(松本)寛也以外、初めての方ばかり。僕は大阪出身だし、日常も漫才みたいなものなので、どうなるかすごく楽しみです」

岡田「お恥ずかしい話なんですけど、実は僕、学生時代に『M1グランプリ』と『キングオブコント』に出たことがあるんですよ。『M1』は1回戦は突破したんですけど、2回戦でダダすべり。そこで笑いの厳しさを知りました(笑)。それでコントなら行けるんじゃないかと『キングオブコント』に出たら、今度は1回戦落ち(泣)。そういう意味では、今回のこの舞台は僕にとってリベンジマッチなんです!」

なるせ「漫才と言っても芸人さんを集めているわけじゃない。ボケもツッコミもあるけど、それをやるのはあくまで役者。役者だからこそ、重要なのは役を生きることです。人間を笑いに昇華するというか、生き様を見せるような漫才にしたいなって考えています」

――― 本作は、ゆくゆくは全国をまわったり、映像コンテンツとしての展開も視野に入れている。

なるせ「僕らがこれからやろうとしているのは、新しい世界をつくること。今までやったことのないことに挑戦するという意味では非常にワクワクしています。未知数なことがいっぱいあるけど、だからこそチャレンジする意義がある。みなさんには、この最初の機会にぜひ来てほしい。きっと貴重な体験になると思います」

森本「僕の役者生命、いやコメディアン生命がかかった一作です(笑)。役者人生のすべてここに捧げられたら。まずは、この作品が終わったときには、苦手な歴史を好きになれるようにしたいです!」

岡田「いつか『あいのり』のラブワゴンのように、ヒストリージャパン号っていうのをつくって、みんなで全国をまわりたいなって妄想しています。そのためには初演が大事。しっかり楽しんで取り組みたいと思います」

なるせ「うん、初演が大事。とにかくコケないようにしないと(笑)」

森本「コケたら、嫌なヒストリーになっちゃうからね(笑)」

一同「(爆笑)」


(取材・文&撮影:横川良明)

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