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CR岡本物語・堀 雄介

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「不死」を宿命づけられた男は、終わらない人生で何を想うのか

ダークファンタジーの姿を借りて人々に問いかける

ずいぶん前から気になっているのだけど、どうも脚本家や役者、音楽家といった表現者たちが弱腰になってきてはいないだろうか。自らの表現を観客に見せつけて評価を問う時に、自信がなさげな態度をする表現者が多すぎるのだ。その点で劇団イナヅマコネコを率いるCR岡本物語は毎回自信を持った作品を創り続け、さらにそこを指摘するとそんなことは当たり前だとニコリともせずに答えてくる。その表情を見る度に、これこそが表現者の当たり前だとホッとするのだ。そんな岡本の新作は、とある島に暮らすヴァンパイアと、それを取り巻く一族の物語。岡本と、俳優でありながら岡本の強力なブレインとしてプロデューサー役を務める堀雄介に話を聞いた。

PROFILE

CR岡本物語(しーあーるおかもとものがたり)のプロフィール画像

● CR岡本物語(しーあーるおかもとものがたり)
空想嬉劇団イナヅマコネコ代表。脚本家・演出家・俳優・声優・ライター。 これまでに100本以上の舞台・映像作品に出演。「効率・誠実・傑作」をモットーに小劇場劇団の新しいシステムと変革を掲げ、2016年に劇団を旗揚げ。これまでに同劇団名義で、番外公演も含め6作品を発表している。

堀 雄介(ほり・ゆうすけ)のプロフィール画像

● 堀 雄介(ほり・ゆうすけ)
年間に100本前後の演劇作品を観る観客から、役者として活動を拡大。2012年までは某大手企業の社員としてニューヨークに駐在。ブロードウェイ・ミュージカルをはじめとしたステージを体験する。その後は空想嬉劇団イナヅマコネコに加入するが、引き続いて企業の社員としての勤務も継続している。

インタビュー写真

―――今回は新作だと聞いています。ヴァンパイアが出てくるそうですが。

岡本「およそ2年振りの新作になります。まあいつものダークファンタジーですね。それしか書かないとも言えますが(笑)」。

―――社会全体を見ると、この1年は新型コロナ感染症に振り回されたような期間でした。そういったことも影響した作品ですか?

岡本「最近はコロナ禍の影響を受けた作品も多く、中には感染症をそのまま芝居に持ち込むところもありますが、そのアプローチはどうかな?と思います。むしろ、自粛期間の間に『不要不急』という言葉が叫ばれましたね。これは僕等のようにエンターテインメントに関わる人間に一番向けられた言葉ですが、自分自身も自らの存在意義をもう一度見直してみたんです。そして『存在意義』をテーマに書きました。

―――主人公がヴァンパイアということで、それこそ感染症が関わるのかと思いましたが。

岡本「ヴァンパイア=吸血鬼とする人は多いと思いますが、僕の描くヴァンパイアは吸血鬼ではありません。ニンニクや太陽の光では死なないし、十字架や銀の銃弾も大丈夫。コウモリになって飛んでいくこともないです。ただ『不死』。つまり、いつまでも生き続けている存在です。命がずっと続くということで、そのうちに自分の存在意義がわからなくなる、という話です」

―――つまり人間から「死」を削除した存在?

岡本「そう。自分が望もうと望まなかろうと、そうなってしまった。そして『不死』の存在がいることで、人間側はむしろ『死』を意識するわけです」

―――物語の舞台は島だそうですね。

岡本「ファンタジーですから実在しない島で、そこをある伯爵家が治めています。その伯爵が取り立てているのが男爵でもあるヴァンパイアですね。この島は元々流刑地でもあり、そこには致死性が高い毒を持つ植物があります。花粉を吸い込むだけで基本的に死に至りますが、やがてその毒に耐えるようになり、ヴァンパイア化したものが現れたのです。そしてこのヴァンパイアには3つのルールがあって、まず彼らは傷つかないし死なない。人を殺さない。そして増えない。だって増やせるのなら人間を駆逐できちゃいますから。そして、そのルールが『なぜそうなのか?』と言うところを紐解いていく、という構図になっています。」

―――そしてヴァンパイアの周りに人間達がいる訳ですね。

岡本「そこを治める伯爵家の当主がヴァンパイアを護り、領民達もそれを知っていながら外には漏らさない。ところがヴァンパイアによって起こされたという『殺人事件』により、ヴァンパイアに干渉してくる人間が現れます。しかしルールが本当であれば、この事件は有り得ない。ここの矛盾というか謎を紐解いていくにつれて、周りの人達のドラマが描かれていき……。このくらいまでですかね(笑)」

―――前々作の『ソリチュードタウンの死神』は現世と死後の世界の間に横たわる、止まり木のような世界が舞台でしたが、岡本作品は「死」が大きい要素となるものが多いのでしょうか。

岡本「僕の作品には必ず劇中で死ぬキャラクターが出てくるし、そういった役に必ず当たる役者もいますね(笑)。とはいえ、死を特別なものとして見てはいないし、僕自身は、まったく恐れてもいません。死ぬことは当たり前なことですが、だれもが自分の死を認めていません。明日死ぬと思って生きている人はいませんから。だからこそある日、ガンや余命の宣告を受けると凄くショックに感じるわけです。こんな風に死というものを突き詰めて考えていたら、恐ろしいなどの感覚がなくなりました。物語を描いているうちに世界が拡がりすぎて、何にも無いのが僕の死生観ですね」

インタビュー写真

―――さて、堀さんは役者としてだけでなく、制作側としての立場もある訳ですが、その立ち位置から今作を紹介してください。

堀「今日はどちらかというとプロデューサーの立場でここにいますね(笑)。今作は2019年以来ようやく出た新作です。この1年ほどのコロナ禍を描いているわけではないですが、あきらかにその状況下で生まれてきた作品ではあります。それは演劇に携わるものは大きな影響を受けているし、広くエンタメ業界も影響されています。そういった中でどんな作品が出てくるかを期待していたら、さらに上回る作品になりました。

 今回『不死』の存在を取り上げていますが、新型コロナ感染症の状況で誰もが『死』『病気』というものや、それにつながる感染症を否応なしに意識しただろうと思います。だからこそ、それぞれ連想するものがあるし、その点で普遍性を持った作品になっています」

岡本「メインのストーリーは8代目の伯爵とヴァンパイアとのやりとりですが、初代の伯爵なども出てきます。不死のヴァンパイアと死を迎える度に代を重ね付き合っている伯爵家。だんだん両者の考え方に生まれるギャップのようなものが浮き彫りになってきます

―――堀さんから観た、岡本作品の魅力を教えてください。

堀「どんな人でも心の中で思っていることを、作品を観ることで気づかされる事があると思います。ハッとさせられるところというか、ある種の連想が働くところですね。今作では、いわば異種族であるヴァンパイアとそこに宿命づけられた『不死』。そしてそれに対する価値や関心、存在意義を考えたときに浮かび上がる、逆説的な自分の『生』に気が付いて欲しいと思います。そしてこの物語は10年、50年。そして100年経っても通用すると思います。

―――もう少し具体的に解説するなら?

堀「派手なストーリーやアクションはありません。でも奇想天外な舞台設定から身近なものが描かれ、しかも自分自身に置き換えられるシチュエーションが出てくる。これはなかなか難しい作業だと思います。ダークファンタジーの世界を借りながら、心の底を揺さぶる。そんな作品ですね」

―――キャストですが、今回も完全ダブルキャストですね。

岡本「部分だけ替えることはしませんし、チラシの写真も配役やキャリアで大小をつけるようなことはしません。ベテランの役者さんや常連もいますが、オーディションを通して参加されるメンバーもいます。どちらかというと面談ですね。参加することにハッキリした意思がある人を選んでます。チケットの販売力とかで採用するわけではないですから」

堀「キャストにチケットのノルマも課していないんです。良い作品なら(チケットを)売ってくれると信じていますから。多彩なメンバーが集まっていると思いますよ」

―――最後に観客に向けてのメッセージをお願いします。

堀「エンタメ作品として優れていると思って世に出しています。配信も含めて多くの人に観てもらいたいです」

岡本「どんな状況であっても、作家・演出家としては常に全力で作品を創っています。他とはひと味違う作品ですね」

(取材・文&撮影:渡部晋也)

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公演情報

「宿命のブラッドバーン 〜Deadly fate “Bloodburn”」のチラシ画像
空想嬉劇団イナヅマコネコ
宿命のブラッドバーン 〜Deadly fate “Bloodburn”


2021年4月9日 (金) 〜2021年4月18日 (日)
上野ストアハウス
HP:公演ホームページ

24名限定!4,900円(全席指定・税込) → 4,000円さらに2900Pゲット!(4/13 19時50分更新)

TKTS渋谷店では、4/8〜特別価格!さらに3000Pゲットで発売!

こちらのチケットは、[電話予約]もご利用いただけます。
カンフェティチケットセンター
0120-240-540
(平日 10:00〜18:00)
詳細はこちら
「作品No.5「宿命のブラッドバーン〜Deadly fate “Bloodburn”〜」☆配信チケット」のチラシ画像
空想嬉劇団イナヅマコネコ
作品No.5「宿命のブラッドバーン〜Deadly fate “Bloodburn”〜」☆配信チケット


2021年4月14日 (水) 〜2021年5月14日 (金)
Confetti Streaming Theater
HP:公演ホームページ

※WEB予約のみでの受付となります。
 カンフェティチケットセンターでの電話受付はございません。


視聴券:3,000円(税込)

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「宿命のブラッドバーン 〜Deadly fate “Bloodburn”」のチラシ画像
空想嬉劇団イナヅマコネコ
宿命のブラッドバーン 〜Deadly fate “Bloodburn”


2021年4月9日 (金) 〜2021年4月18日 (日)
上野ストアハウス
HP:公演ホームページ

全席指定(前売):4,900円(税込)

※WEB予約のみでの受付となります。
 カンフェティチケットセンターでの電話受付はございません。


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