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ナイスコンプレックス

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12人の陪審員たちが繰り広げる密室劇の金字塔

熱い議論と感情がぶつかり合う法廷サスペンスを堂々の再演!

ナイスコンプレックスのプロデュース公演第5弾は、真夏の暑さにピッタリな法廷劇『12人の怒れる男』を再演する。3度目となる今回は、より熱を帯びた爆発が起きるに違いない。 主宰のキムラ真、ナイコンメンバーの赤眞秀輝、濱仲太、よこのゆたかに話を聞いた。

PROFILE

キムラ真(きむら・まこと)のプロフィール画像

● キムラ真(きむら・まこと)
1981年7月17日生まれ、宮城県出身、北海道育ち。作家・演出家・俳優・ナイスコンプレックス代表。代表作にN30『YAhHoo!!!!』、『極上文學』シリーズ、舞台『チャージマン研!』、舞台版『BLACK BIRD』、『SOUND THEATRE×夏目友人帳〜音劇の章2018〜』などがある。

赤眞秀輝(あかま・ひでき)のプロフィール画像

● 赤眞秀輝(あかま・ひでき)
1974年9月19日生まれ、鹿児島県出身。
俳優・ナイスコンプレックス劇団員。代表作にナイコン『YAhHoo!!!!』、ナイコン『えんとつ町のプペル』、浪漫活劇譚『艶漢』シリーズ、『極上文學』シリーズなど。

濱仲 太(はまなか・ふとし)のプロフィール画像

● 濱仲 太(はまなか・ふとし)
1983年7月1日生まれ、東京都出身。
俳優・ナイスコンプレックス劇団員。近作に、ナイコン『YAhHoo!!!!』、『SOUND THEATER×夏目友人帳〜音劇の章 2018〜練り歩き』、『極上文學』シリーズ、舞台『黒薔薇アリス』などがある。

よこのゆたかのプロフィール画像

● よこのゆたか
1982年1月1日生まれ、富山県出身。
俳優として2019年にナイスコンプレックス入団。主な出演作に、ナイコン『12人の怒れる男』、演劇企画ニガヨモギ常田富士男 追悼公演『カンガルー』、ナイコン『オレンジの迷信行動』などがある。

インタビュー写真

12人の役者がお互いの演技だけで怒りながら戦う

レジナルド・ローズ作『12人の怒れる男』は、父親殺しの罪に問われた少年の裁判を舞台に、12人の陪審員が議論する様子を描いた密室劇だ。映画化や舞台化を重ね、『12人の優しい日本人』などオマージュ作品が多数生まれるなど現在でも人々を魅了し影響を与え続けている。その名作をナイコンメンバーと様々なジャンルの役者たちで競闘する。

――― この自粛期間はどう過ごされていましたか? 

キムラ「ずっと家にいましたね。でも元々この作品を上演する予定だったので、もちろん安全第一と考えながら、お金の問題で止めるのはよそう、やるなら自分たちが考える条件を守りながらやりたいと水面下でずっと動いていました。メンバー・スタッフにもやるという意思は伝えていて」

――― そして上演決定おめでとうございます。ナイコン夏の代表作でもある本作は、2018年にプロデュース公演としてスタートしました。初演はどんな思いで出発したのでしょうか?

キムラ「この作品は設定が夏なので、夏の暑い日にぜひやりたいとスタートしました。ナイコンは14年目ですが、それまではどうやったら大きいところでできるか、どうやったらお客さんがいっぱい入るかとかを考えていて、それがつまらなくなってしまって。やはりメンバーが楽しいことをやろうと、劇団員一人一人に何をやりたいか聞くようにしたんです。濱仲に何がやりたいと聞いたら、『がっつりストレートプレイをやりたい』と。
 それで僕の好きなこの作品を選びました。脚本も自分で翻訳して、小難しくなくエンターテイメントとして見られるようにして、いろんな現場で会った芝居が好きな役者達を集めて、一年に一回芝居にどっぷり浸かれる場所があってもいいんじゃないかという想いで本公演とは違うプロデュース公演という形で上演しました。この作品は3年連続の上演になります」

――― 今回は初演と違った想いがあるのでは?

キムラ「コロナウイルスのことは無視できないですよね。2月に舞台が中止になって、およそ2ヶ月芝居ができない状況はみんな苦しかったと思うんです。仕事が無くてできないのではなくて、やっちゃ駄目と言われている状況の中で“THE・芝居”をやっとできることは本当に嬉しいです。ビジュアル撮影とかで会うとみんな嬉しくてしょうがないって、気合いが違います」

――― 上演を重ねてきた印象や作品の魅力とは?

キムラ「本作は12人の役者が設定の中でお互いの演技だけで感情をむき出しにして戦い、そのエネルギーの芝居を同じ空間でお客様が観るということはあまりできない経験だと思います」

赤眞「台本はありますが12人それぞれがその時その時の感情でストレートにぶつけてくるので、毎回違った緊張がありますね。楽しんで芝居をさせてもらっています」

濱仲「12人が2時間ずっと舞台にいるので大変なことはありますが楽しいです。お客様にとってはどこを見ても楽しめて、見る度にいろんな発見があると思います。喋っている人を追うのも良いし、隣でいろんなお芝居をやっている人もいて飽きないです」

よこの「シンプルに熱量が激しいところが最大の魅力。それがお客様にも伝わって、お客様も熱くなってくださるのでその相乗効果で暖房がついているのかと思うくらい。12人のキャストによって激しいエネルギーが動かされていく感じが素晴らしくて。お客様も一緒に参加しているような気持ちになるんじゃないかな。僕はずっと守衛役で外から見ている感覚があるので、よりそんな印象を受けます」

インタビュー写真

ちゃんとセリフを聞いてその上で生きてなくてはいけない、この作品は集中力が必要

――― 日々進化する作品ですね。過去を振り返って印象に残っていることありますか?

キムラ「ロイヤル傍聴席という席がありまして、これは世界を探してもない僕の発明でして、舞台上に壁があるんですけどそこはマジックミラーの様になっていてお客様が着席します。客席と演者からは見えませんが、そこにいるお客様は全てを見ることができるんです。しかも自由に歩いて好きなキャストを追ってもいい席。それにチャレンジしたのが初演の時で、試行錯誤しながら最初のベースを作りました。
 2回目は大阪公演があり、映像特典として、テーブルの真ん中に360度カメラを置いて、12人の中にいるような見せ方にも挑戦しました。これらは演者としてどうだった?」

赤眞「回数を重ねると慣れてくるんですよ。役者も分かっているから普段は前を向いて芝居をするのにわざわざ壁際まで行って何かやってしまったり。それは役者として新しい試みで、そこでしか聞こえないコソコソ話をしたりね(笑)」

濱仲「初演は素敵なキャストが集まっていい芝居ができた。更に2回目も最高の作品づくりができました。この作品は演じる人によって全然変わるので面白いんです。印象に残っていることで思い出すのは、(舞台から捌けないので)水を補給しながら演じますが、紙コップなんでどうしても倒れるんですよ。物語を進めながら、みんなで処理していくという」(全員笑)

キムラ「いつものタイミングで水が飲めなかったりすると、だんだん喋れなくなったりとかね。演出を固めないので大変さと面白さがあるよね」

――― セリフ以外の自己管理が舞台上でもあると。それを守衛さんは見守っている。

よこの「そうですね(笑)。昨日と違うことをやってるなぁとか、本当に毎回違うと言える作品です。壁に向かってキャストが数人集まってネタをガンガン入れていたり、水もどんどん溢れていくし、たまにペットボトルがボコっと音を立てたり、それがとってもリアル。お芝居の中にもリアルがあるんです。守衛は何かあったらフォローに入るルールになっているので緊張感を常に持ちつつ、“今日はこう来るんだ!”って驚いてました」

――― メインの台本はあっても自由なのですか?

キムラ「アドリブはほぼないですね。この作品は本が素晴らしくて、アレンジはしていますが必要のないセリフは無く、必要のないキャストもいない。ちゃんとセリフを聞いてその上で生きなくてはいけないから、この作品は集中力が必要だね。もし外れたことをやったら他の11人からボコボコにやられますからね(笑)」

赤眞「(笑)。そういう人がいたなーって思い出しました」(全員爆笑)

インタビュー写真

他では揃えられないキャスティングに自信

――― 削ぎ落した男性のかっこよさにこだわったスーツのビジュアルも本作の魅力の一つ。見れば最強の布陣となっていることがわかります。

キムラ「今回はダブルチームで東京・大阪と全4チーム、大人数です。変な話、今だからこそ集まっていただけた(ナイコンだけの)配役、他では揃えられないだろうと思うキャスティングに自信があります。
 松田洋治さんをはじめ様々なジャンルから出演者がおり、元劇団桟敷童子の池下重大さんには初めて(濱仲)太以外で8号役を演じてもらいます。そこに村田充さんや、小林健一さん。小林さんはいつも笑いを取ってめちゃめちゃしている印象ですが、3号という一番クラシックな役を演じていただきます。全員が僕の中ですごい方々でその中にナイコンメンバーがしっかりいる、贅沢なことです。
 そして初演から裁判長の声をやって頂いている声優の黒田崇矢さんは、ゲーム『龍が如く』の主演で僕が日本で一番かっこいいと思う声を持っていらっしゃる方。かっこいい男しかいません!」

――― この上演で意識していることは?

キムラ「やっぱりコロナウイルスですよね。この舞台設定は密室の会話劇で唾が飛ぶ。まずは受付から客席、稽古、全てにおいて不安をなくすこと。それが芝居の前にクリアにすべきことで、それも全部オープンにしていきたいなと。その上で物語が始まった瞬間にそれを忘れてしまうような没入感を持たせることを意識してこれから稽古に入りたいです。舞台は日常を忘れてもらいたいし、純粋に楽しんでもらいたいので、それが今回一番の課題ですね。
 ロイヤル傍聴席や360 度カメラは試行錯誤でやっていて、今回はより良くすることが念頭にあります。ロイヤル傍聴席は席を減らしているので更にVIPな空間で見ていただくことになります。客席もやはり少なくなってしまう。コロナのせいでと思うのが嫌で、気づいたことがいっぱいあるから新しいギミックというよりも今まで気がつかなかったことを今回は色々チャレンジしたいと思います」

演じたい想いが爆発する作品に

――― 赤眞さん演じる陪審員9号は80歳前後の老人。濱仲さん演じる8号の意見を聞いて最初に有罪意見を翻す役ですね。

赤眞「9号はずっと演じていまして、今回もより良いおじいちゃん感を提供できればなぁと」

キムラ「年齢設定が高いんですが、赤眞さんがどんどん近づいて行って年々良くなるという(笑)。しかも同じ役を演じるのが松田洋治さん、この違いは楽しみです」

赤眞「松田さんは『極上文學』で共演しておりますが、本当に勉強になることが多くて外からじっと見ていようかと。あと前回の大阪公演で守衛役も演じましたが、今回も守衛役をやらせていただきます。実は一回ハプニングがありまして、入口のドアの出入りはいつもパントマイムでやるんですが、閉めなくていいところで閉めるマイムをしてしまってキムラさんが音を出そうとして慌てるという(笑) 話が繋がらなくなるところだったことを思い出しました」

インタビュー写真

――― この作品で2役を演じることは挑戦ですね。

赤眞「そうですね。最初はすごくドキドキしながら演じましたが慣れてくると客観的になれました。守衛役の時は12人のメンバーの違いとその凄さを噛み締めています」

――― 濱仲さんは陪審員8号役。最初から無罪を主張した唯一の人物で裁判をひっくり返す重要人物。一番エネルギーのいる役ですね。

濱仲「役としては最初に反対意見を言いますが、みんなで作っているものなのでそこまで負担を感じたことはありません。今回は初のダブルキャストで池下さんがいらっしゃいます。今まで2回やってきて自分の中の役の解釈やアプローチについて、1回目と2回目を比べたら180度違うと言ったらそんなことはなくて。先輩がどう演じられるのかすごく楽しみですが、影響されてブレないように、圧倒されすぎないようにと思っています」

――― 今までのバトルで一番印象に残っている方はいらっしゃいますか?

濱仲「さひがしジュンペイさんですね。さひがしさんにしかできない表情だったりお芝居なので、痛気持ちいいような感じで楽しいんです(笑)」

――― そしてよこのさんも引き続き守衛役です。

よこの「守衛役はお客様に近いので、個人的にはお客様と一緒になりたいという想いはありますね。客席から登場することが多かったので、そこから舞台をつなぐという感覚がとても強く、お客さんとして見ているような感覚に陥ってしまうんですが、守衛はあくまでも裁判に参加していないので、その違いは出さなくてはいけないと思っています。ちゃんとメリハリをつけて演じていけたら。
 実は今回大阪で2号を演じることになっていまして、2号は優柔不断ですが真面目さもあるキャラクター。はじめは人の意見に流されますが短い時間の中で変わって行くので、その変化をどう見せるか挑戦です。12人の熱い芝居の中に入っていくことはとても大きなチャレンジで、いいプレッシャーを感じています。皆さんと一緒に作っていけることがとても楽しみです」

――― 最後にメッセージをお願いします。

赤眞「上演を重ねるごとにライブ感が増していて、お客様も入り込みやすい作品だと思います。役者と一緒になって楽しみましょう」

濱仲「この作品は僕がやりたいと言ったことから始まりました。でも今回は緊急事態宣言でくじかれて。本当に待っていたので、お芝居をやりたいという想いと意気込みがいつもより大きく表れると思います。それが今回の一番の見どころじゃないでしょうか」

よこの「毎回出演してくださるキャストさんもいますが、新しいキャストさんにも増え、同じ台本でもそれぞれ受け取り方が違うので別の作品のように違いを楽しんでいただきたいです。こういう状況ですがこれをきっかけに新しいことに繋がっていけば嬉しいです」

キムラ「今の状況でお客様も舞台を観られなかった状況があったと思いますが、もちろん役者もスタッフもこんなに劇場に行かない時間はなかったし飢えています。本作は上質な脚本と贅沢なキャスト、それを愛している劇団員とスタッフが自信を持ってお送りする作品です。
 エンタメはよりよく生きるためのものなので、体や心に心配がある方は無理して来ないでください、と今回は強く言いたい。僕らが舞台をやることで他の人もやりやすくなると思う、そのための一歩。元気だったら来ていただいて、ちょっとでも具合が悪い人はまた来年に。楽しんでいただけることは保証します。お待ちしております」

(取材・文&撮影:谷中理音)

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公演情報

「12人の怒れる男〜東京公演〜」のチラシ画像
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12人の怒れる男〜東京公演〜


2020年7月23日 (木・祝) 〜2020年8月2日 (日)
新宿シアターモリエール
HP:公演ホームページ

ロイヤル傍聴席(特別席)(前売):10,000円(お土産付き/前売のみ)
S席(指定席)(前売):6,500円
(税込)

詳細はこちら
「12人の怒れる男〜東京公演〜」のチラシ画像
ナイスコンプレックス
12人の怒れる男〜東京公演〜


2020年7月23日 (木・祝) 〜2020年8月2日 (日)
博品館劇場【会場変更】
HP:公演ホームページ

18名限定!S席6,500円 → 5,300円さらに400Pゲット!
※必ず注意事項をご確認のうえ、ご購入下さい
詳細はこちら
「12人の怒れる男〜大阪公演〜」のチラシ画像
ナイスコンプレックス
12人の怒れる男〜大阪公演〜


2020年8月14日 (金) 〜2020年8月16日 (日)
ABCホール
HP:公演ホームページ

ロイヤル傍聴席(特別席)(前売):10,000円(お土産付き/前売のみ)
S席(指定席)(前売):6,500円
2階自由席(前売):4,000円
(税込)

詳細はこちら