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川口大樹・西山明宏・友田宗大

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東京・福岡・北海道が決定!

劇団史上初の博多弁で学園モノに挑む!

コメディ作品を中心にロックバンドと対バンなど様々な挑戦で成長を続ける福岡を代表する人気劇団ガラパ。結成15周年プロジェクト第3弾として1月から最新作の福北縦断ツアーが決定した。触れちゃいけないものに触れてしまったばかりに巻き起こる学園ドタバタコメディ作品とは。作・演出の川口大樹と団員の西山明宏、そして福岡から東京までヒッチハイクで飛び入り参加の団員・友田宗大の3人に話を聞いた。

PROFILE

川口大樹(かわぐち・だいき)のプロフィール画像

● 川口大樹(かわぐち・だいき)
1983年7月19日生まれ、福岡県出身。
2005年に万能グローブガラパゴスダイナモスを旗揚げ。劇団公演のほぼ全ての脚本・演出を担当。また俳優、講師など幅広く活躍中。近作に「溺れるクジラ」、福岡青年会議所主催 2015年度事業「minato Salone」構成などがある。

西山明宏(にしやま・あきひろ)のプロフィール画像

● 西山明宏(にしやま・あきひろ)
1992年9月9日生まれ、福岡県出身。
万能グローブガラパゴスダイナモス団員。俳優の傍ら制作としても劇団を支えている。近作に、博多座×コンドルズ「FLY AGAIN」、ガラパ若手企画公演「六畳一間の唇」などがある。

友田宗大(ともた・むねひろ)のプロフィール画像

● 友田宗大(ともた・むねひろ)
1996年11月4日生まれ、長崎県出身。
2019年に万能グローブガラパゴスダイナモス入団。主な出演作は『ナイス・コントロール』、キラリふじみ×東南アジア=舞台芸術コラボレーションvol.3 日本・フィリピン共同制作『KIN-BALL キンボール』など。

インタビュー写真

劇団自体が好きと思ってもらえるように

――― 劇団を長く続ける秘訣はなんでしょうか?

川口「うちは僕が作演出で主宰として椎木樹人が別にいるので、どちらかがしんどい時はもう片方が頑張るみたいな。芝居を作るだけではなく、なるべく劇団員みんなでやろう!というグルーブ感、集団戦の意識を持っていた所がここまで続けられた一つの要因かなと思いますね」

西山「僕はまだ入って4年ですが、制作もやっているので劇団の歴史を知る機会が多くて。川口が言ったグルーブ感をすごく大事にしている劇団なのでそれが芝居にも反映されていて、コメディをするにはグルーヴ感が大事だなーって。制作と俳優をやっているからこそすごく感じる部分です。なによりみんなが面白いものを作ろう、どうしたら楽しんでもらえるかとか、それぞれの持つ意識がすごく高いので自分も楽しいです。
劇団の平均年齢は二十代前半くらいで、15周年の劇団ですが若くてエネルギッシュな空気感でやれているのは面白いですよね。こういった勢いみたいなものをずっと持ち続けてやれたらいいなぁと思いますね」

――― 世代が幅広く循環していくのはとても大事なことですね。

川口「そうなんです。別れもありますが不思議と若い子が入ってくれるんですよね。友田みたいな元気でバカな奴もね」

友田「バカなんです(笑)。僕は今年の9月に入ったばかりで、去年の舞台『溺れるクジラ』では準劇団員として参加させてもらいました。そこでガラパの歴史とかつながりを見て、あらためてガラパってすげーんだなって。そして団員になってからは色々バカな企画を考えたり、今回のヒッチハイクも自分がやりたいと言いまして」(※宣伝のための上京メンバーは川口と西山の2人だったが、友田はヒッチハイクをしながら追いかけ大成功、取材のテーブルに着いた)

川口「僕らは一言も行けとは言ってなくて(笑)」

友田「ヒッチハイクで行くと言ったら椎木さんもみんな色々アドバイスをくれて、“新人として飛び込んでこい”と背中を押してもらえているようで。今しかできないですし“新しい風を吹かせてやる”という気合いで頑張っています。ヒッチハイクはひとりで寂しかったですが、Twitterでみんな応援してくれて嬉しかった!」

――― この15年で変わったことはありますか?

川口「劇団としてチャレンジして作風も変わったのかな。コメディという芯自体は変わっていませんが、僕はあて書きをするタイプなので役者が変わると作風も変わるし、コメディにちょっと飽きてシリアスな話をやったこともありました。結成5年くらいまでは絶対にワンシチュエーションで暗転はしないこだわりでやっていましたが、そこは貪欲に暗転を入れたり、なるべく新しい挑戦をしようとちょっと柔軟にはなってきたかもしれないですね。長く続けているとどうしても同じようなパターンになってしまうことも出てくる。年数やっているからこそいい意味でこだわりを幅広く持ち、そう思えるようになったかもしれないですね」

――― そしてコメディであることは変わらない。

川口「そうですね、こればっかりは。この劇団は高校の演劇部から始まっているんです。福岡の男子校(現在は共学)の大濠高等学校で、先輩に劇団☆新感線のいのうえひでのりさんがいらして、もう部活の時から『とにかく見ている人を楽しませろ!エンターテインメントだ!』と、それが演劇の原体験にあります。どんな作品であれ、劇場で目の前にいるお客様をとにかく楽しませる。それは公演の時間だけでなく、ヒッチハイクではないですが公演を作っていく過程や、芝居以外の劇団を見てもらっている時間も楽しんでもらえればと。作品もそうですが劇団自体が好きと思ってもらえるような、その想いや世界観は旗揚げした時から変わっていないですね」

インタビュー写真

役者の人間性を掴み膨らませて行く

――― ガラパさんでは、いつもどのように台本を手にするのですか?

西山「稽古がだいたい2ヶ月前からスタートしますが、その段階では台本はないですね。まずは川口さんの頭の中にある構造みたいなものをちょっと役者で試してみるエチュードや即興劇をやりながら、そこで想像していなかったような面白いことが起きるのでそれを取り入れたりとか。まずは全体の雰囲気やノリの構造みたいなものをみんなで共有しながら固めていく作業から始まりますね」

川口「最近特にそうですね。昔は書き上げて持っていくこともありましたが、徐々に最初はエチュードで役者の人間性を掴み膨らませて行く、というやり方は増えましたね」

西山「本が進み始めると数ページずつ手元にきたり、でも結末がまだわからないのでその場その場でしっかりシーンをやっていますね。でもそれはそれで面白くて、一読者として連載のように読んでいるような、本が上がってくる楽しさがありますね」

友田「僕はエチュードをやりながら作っていくのは初めての経験で、川口さんからこうできたらやってみて、とそんな稽古をしています。これからどう自分があて書きされるのかメッチャ楽しみです。どう見られているんだろう(笑)」

――― 今作は15周年プロジェクトの一環として第3弾ですが1、2弾は?

西山「実は第0弾もあって、それが前回の公演の凱旋公演でした。福岡の美術館で上演したんです」

川口「1弾、2弾も終わっていますが第1弾が、若手や新人メンバーを集めたユニットがありましてその公演をやって、第2弾が今年の7月にプロデュースっぽい形態で劇団メンバーと福岡で活躍しているタレントさん、芸人さんなどを集めて番外公演をやって、そして今回が本公演、新作書き下ろしで3都市ツアーをやります」

劇団創立以来、初めてお芝居で博多弁を使います

――― 暴かれていく黒歴史! 誰も共感できないノスタルジー! 自己満足のクロニクルとは?『甘い手』は、触れちゃいけないものに触れてしまったばかりに巻き起こるドタバタコメディ。

川口「とある高校の文化祭の当日までの一週間を描く群像劇で、13人役者がいますが各々のくだらない悩みやエピソードが詰まった学園コメディです。だいぶドタバタしますね」

――― ではみなさん高校生役に?

川口「そうですね、大半が高校生役で3人くらい先生役ですね。いまシーンをとにかくいっぱい作っています。キャラクターの背景や設定は渡しているのでそれでエチュードをして、今は1シーン3〜4分くらいで30シーンくらいありますね」

――― 役どころを教えてください。

西山「僕は高校3年生でサッカー部のキーパー副部長を演じます。設定として、けっこう荒ぶっているヤンキー役で、同じ3年生のキャプテンとよく言い合いをするような奴。ウサギを飼っていてすごく可愛がっているのですが、みんなには秘密で。でもその子がちょっと危ない状態で心配で試合どころじゃなくて、キャプテンは試合間近だから集中しろと言ってくる、けど僕は早く帰りたい、でもそのことだけは絶対に言わないからまたもめる、そんな役どころです」

――― 実は心優しい奴ですね。

川口「かなり優しい奴です」

西山「学校にいる時と家にいる時のギャップが激しい役柄ですね」

――― 帰ったらウサギをハグハグするような。

西山「そんなところを面白がってくれたらいいなと」

友田「でもアキさんっぽいですよね、普段『お前!』とか言われますが優しいところもあって」

川口「うん、そうアキっぽい、本人もサッカー部だったんですよ」

西山「体育会系のノリは自分もサッカーをやっていたので、そこはそのまま生かしつつできたらと」

友田「僕が演じる役は同じサッカー部の後輩で2年生、よく学校にひとりはいる情報をやたら持っている噂好きな奴です。先生や同級生の噂だったり内緒にすると言いながら秘密にできない(笑)。悪気はないけれどその噂に自分も流され溺れていく一番ヤバイ奴です」

川口「調子の良い世渡り上手な後輩ですね」

西山「そのままですね(笑)」

川口「わりと本人のキャラクターとそんなに遠くないところで書いているので、今回セリフも博多弁なんですよ。劇団創立以来、初めてお芝居で博多弁を使います! 1回も使わなかった」

――― それはこだわりとしてですか?

川口「博多弁で芝居をやるイメージが僕の中ではしっくり来なかったんです。でも今回はノリといいますか、標準語で喧嘩するよりも博多弁で喧嘩した方が勢いも出るし丁々発止の感じが出て、怒っている感じはあるけど博多弁の粋な感じもして。標準語はちょっと冷たく感じるところもあり、博多弁は少し人情味が出るので今回の作品は初めて博多弁でもいいかなと思って、基本的に役者は博多弁で喋ることになると思います。これは初の試みです」

――― 関西弁の芝居は東京でもありますが、博多弁が飛び交う群像劇は珍しいですね。

川口「そこはひとつの見所ポイントかもしれません。そして個性的なキャラクターも見どころです。共学の高校で個性的な生徒と先生がいて、学校前の駄菓子屋のおばちゃんがいて。みんなの悩みを聞いてくれる駄菓子屋のおばちゃん役には、客演でもう5年くらい出演してくださっていて福岡で活躍されているベテランの杉山英美さんが演じます。もうひとりの客演は長崎で活躍されている劇団ヒロシ軍の荒木宏志くん、彼は演劇部の学生役で隣のクラスの女の子に恋しているけど、情報通のムネ(友田)に相談しちゃって……」

友田「で、僕が噂を流すという(笑)」

川口「この2人はとても大事なキーパーソンになります」

インタビュー写真

劇団の代表作になりそうな予感

――― 皆さんをどう演出していこうと考えていますか?

川口「今回は別の人格を演じるというよりは、今の空気感や劇団の中の空気感、いつもみんなで話している時のような、その時の雰囲気みたいなものをなるべくそのまま舞台に乗せたいと思っていて、そしてあとは『高校生の気持ちに戻って』と言うかな(笑)」

――― では、初めてガラパを体験する方も観やすい作品になりそうですね。

川口「そうですね、まさに劇団の雰囲気がそのまま芝居になってるような、そういう作品になると思います。この作品は今後もやれたらいいなぁと思いますね」

――― そして3都市、東京を皮切りに福岡、北海道へ日本縦断します。

川口「北海道は念願だったんです。むかし一度合同公演をやっていてその繋がりも途絶えていないし、札幌は演劇シーンがいま盛り上がっていると聞いていて、せっかくやるんだったら盛り上がっている土地で自分たちの芝居がどんなふうに受け取られるのかチャレンジしたい気持ちもあって。札幌にはコメディの劇団も多い印象があるので、そういう意味でも楽しんでもらえるんじゃないかなぁ」

西山「出演者が13人でスタッフも加わり、みんなでワチャワチャしながら大人数で移動するのでツアー自体が楽しみです。都市ごとに反応が違うんですよね、同じ作品をやっていて笑いどころが違ったりとか、各都市によって見方が違うんです。僕は札幌が初めてで盛り上がっている街でこのコメディ作品をどう捉えてもらえるのか、それも楽しみですね」

友田「僕も初北海道で、札幌に着いたら舞台以外でのこともどんどん提案していきたいですね。雪を使って何か企画しようかな。3月はまだ雪があるようなので、“誰が雪だるまをきれいに作れるか選手権”とかやりたい(笑)」

西山「そのレベルのね(笑)」

友田「北海道から全国のガラパファンへ発信して、みんなを巻き込んでいきたいです!」

――― 次の20周年にむけてガラパはどうなっていくのでしょうか?

川口「やはりコメディを20年目になっても続けていきたいですし、今のメンバーが歳を重ねたことでまたできるようになる芝居があると思うので、5年後は5年後の味がちゃんと出せるようなそういう劇団になっていたいですね。毎年その時ちゃんと面白いと思うことを一つ一つ嘘をつかずやっていけたらいいなと思いますね。今と全く同じ事をしたいとは思わないので変化していくということを恐れずにいたいです。エンタメのコメディという部分は変わらないと思うのでその軸をしっかり持って、楽しいことをやってどんどん広げていければいいなと思っています」

西山「それぞれが面白いと思えることを全力でやり続けていて欲しいです。 制作をやっているからだと思うのですが、もっと大きなカンパニーになりたいという思いもあって。福岡で1,500人の規模でやっていますが、演劇を知らない人はまだまだいますし、福岡は特に観劇の文化が薄いので、こういうエンターテイメントがあるんだよともっともっと知ってもらいたいです。そして演劇を観る文化が根付いている東京から福岡へ観に来てもらえるような、そんな大きなカンパニーになりたいという願望が強くあります。さらに役者達個人もファンのみなさんにもっと愛されるような、そんなカンパニーになれたらと思います」

友田「ガラパの新人として、友田宗大がいることをしっかり20周年まで根付かせて、存在感を放っていきたいです。色んな所でガラパを見てもらえるような企画を考えて実現していけたら」

川口「若手が入ったことによって14年目の劇団とは思えない若いノリの作品が生まれつつあります。賑やかな作品が好きな方、最近笑っていないなぁ、仕事で疲れたなーと思っている方、何も考えずに笑って楽しめる作品が仕上がりつつありますので、是非笑いに来て欲しいなと思います」

(取材・文&撮影:谷中理音)

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公演情報

「甘い手」のチラシ画像
万能グローブ ガラパゴスダイナモス 第26回公演
甘い手


2020年1月29日 (水) 〜2020年2月2日 (日)
下北沢 駅前劇場
HP:公演ホームページ

20名限定!3,500円 (全席自由・整理番号付・税込)→ 2,800円さらに1000Pゲット!(1/23 18時20分更新)
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