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藤田善宏

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12月の週末に届けられる、ユーモラスでちょっぴり不思議な短編2本立て

こどもも大人も楽しめる、ダンスと身体表現で魅せるクリスマスの物語

振付家/ダンサー藤田善宏のパフォーマンスユニットであるCAT-A-TACが、クリスマスをモチーフにした短編2本を同時上演する。タップダンサー村田正樹とのユニット“ニヴァンテ”による『クリスとスマス』と、若手女性ダンサー5人をフィーチャーした『愚者の贈り物』は、どちらも基本的にセリフのないノンバーバル形式のダンス演目。といっても抽象的で難解なものでは全くなく、むしろそれとは正反対の親しみやすさと、想像力を刺激される面白さがCAT-A-TAC作品の持ち味だ。それを短編という気軽なスタイルで体験できる本公演は、CAT-A-TAC初見の観客にもお勧めしたい最高のクリスマスプレゼントである。

PROFILE

藤田善宏(ふじた・よしひろ)のプロフィール画像

● 藤田善宏(ふじた・よしひろ)
6月24日生まれ、福井県出身。
振付家・演出家・ダンサー・デザイナー。パフォーマンスユニットCAT-A-TAC主宰。ダンスカンパニー・コンドルズのメンバー。第72回文化庁芸術祭舞踊部門新人賞受賞。福井しあわせ元気国体開会式典演技振付総合監修。群馬大学非常勤講師。小栗旬や加藤シゲアキ主演舞台への振付やステージング、今井翼・桐山照史主演舞台やNODA・MAPへの出演など、MV、CM、舞台作品他、振付出演多数。

インタビュー写真

自分ひとりでは考えつかないようなものを作る面白さ

――― まず、短編2本立てにしようと思った理由からお聞かせください。

「70〜80分くらいの作品をたくさん作ってきた中で、30分くらいのキュッとした小品も作ってみたいなとは思っていたんです。しかも、クリスマス演目ということで多分お子さんもいらっしゃるでしょうから、休憩も挟んでの2本だと、より一層気軽にご覧いただけるだろうなと」

――― 作り手としても、短い時間で起承転結を作るのは面白さの1つでしょうね。

「そうなんですよね。面白さであり、チャレンジでもあります。1を10にする楽しさとは別の、10のものを3にするみたいな。大変さはありますけど、楽しい悩みですね」

――― そのうちの1本、ニヴァンテの『クリスとスマス』は、2015年に『FUTARI de ZUKKU』として上演した小品がベースになっているそうですね。

「ある子どもの夢を叶えるために、サンタクロースの弟子二人が旅をする物語です。当時も12月の上演だったので、2人のキャラクターを作るときにクリスマスというキーワードがポンと出てきて。そこでサンタの“見習い”という、ピュアなんだけどちょっと間抜けな感じの2人にすると、ドタバタを作れて面白いかなと思いました」

――― チラシには『FUTARI de ZUKKU』の舞台写真が載っていて、公式サイトではダイジェスト動画も観られます。

「クリスマスはみんなが楽しみにしているものだし、サンタクロースやトナカイ、プレゼントなど、多くの人が共有できるイメージがたくさんあります。そこにどう寄せていって、でもちょっと“外し”もあるというバランスは、作っていて楽しいところです。2015年も一生懸命やりきったんですけど、思い返してみると、あそこはもっと膨らませられたなとか、逆にもっとタイトにできたなとか、いろんなことを思うので、そこをもう1回リメイクするのも面白さの1つです」

――― 村田正樹さんとのコンビネーションも、作品を重ねるごとに強力なものになっているようですね。

「彼も“顔で演じる”というか、いわゆるタップダンサーではあまりやらないような表現をするので、やっぱりハマるなと毎回思います。僕も彼から影響を受けて、足技を中心にしたダンスを作ったり、リズムや音に寄せた場面を作ったりと、自分ひとりでは考えつかないようなシーンがひらめいたりして楽しいです。2人じゃなきゃできないものを作れているなという実感があります」

インタビュー写真

女性ならではの柔らかい動きにはたくさんの発見がある

――― もう1本は、新作の『愚者の贈り物』。オー・ヘンリー『賢者の贈り物』を連想させるタイトルです。

「そうですね(笑)。クリスマスシーズンのお話ですけど、つい天邪鬼なところが出て、賢者じゃなくて愚者にしちゃいました。ご存知の方には“あれっ?”と思ってもらえるようなタイトルになればいいなと」

――― ストーリーも『賢者の贈り物』がベースになっているのですか?

「いえ、プレゼントというのがキーワードになってはいますが、基本的には女性5人が繰り広げる、プレゼントを巡るオリジナルストーリーです。僕も出演しますが、あくまでもピンポイントで出てくる感じで」

――― 女性メインの作品というのは……

「僕としては初めてですね。ほぼ全員が20代の若いダンサーです。宮本悠加・関口奈々・渡邉未有の3人は僕の作品ではおなじみのメンバーで、稲葉由佳利と新山綾結美は5月に日比谷でやったイベントに出てくれて、作品の方にも声をかけました。ニヴァンテが男性2人なので、コントラストをつけるという狙いもあります。やっぱり女性ならではの動きというか、柔らかさ、いい意味での線の細さなど、僕たちには絶対出せないものをたくさん持っているんです。それに、男同士の関わり方って、こうしたら面白いだろうなってなんとなく思うところがあるんですけど、それを女性がやるとまた違って見えるんだなという発見がたくさんあって。作品を作る上で、最初に考えていたことがどんどん変化していく……今もその真っ最中です」

――― そういう挑戦ができるのも、短編ならでは?

「そうだと思います。ただ、僕はストーリーも見せたいので、10〜15分では物足りなく、30分にキュッとまとめた作品になっています。普段はどうしても70分ほどになってしまうのですが、今回は大枠を作り、そこから余分なものを削ぎ落としていく作業が入ります。最初に話したように、そこも楽しい作業です」

――― 短編とはいえ2本同時上演というのはなかなか大変と思いますが、観る側としては、クリスマスシーズンにちょっとした贈り物をもらえるような気分で、リラックスして楽しめそうな感じがします。

「そうなるといいなと思いながら作っています。純粋に、ダンス好きの方にも演劇好きの方にも観ていただきたいなと思います。コンテンポラリーダンスって難しいんでしょ?って二の足を踏んでらっしゃる方も、観てもらえたら絶対楽しんでいただけるかなと。ハードルの低さなら任せといて、という感じなので(笑)。あ、作品のクオリティはもちろん高いですよ」

――― チラシには“絵本のような世界観をカラフルに演出”という言葉があります。いい絵本って、子どもだけでなく大人が読んでも面白いですよね。

「そうなんですよね。僕にも、ずっと捨てられない大事な絵本があります。今回の作品が、皆さんにとってそういう作品になったらいいなと思います」

(取材・文&撮影:西本 勲)

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公演情報

「ニヴァンテ「クリスとスマス」/藤田善宏作品「愚者の贈り物」」のチラシ画像
こどもも大人も楽しめるクリスマス演目 CAT-A-TAC短編2本立て
ニヴァンテ「クリスとスマス」/藤田善宏作品「愚者の贈り物」


2019年12月14日 (土) 〜2019年12月15日 (日)
神楽坂セッションハウス
HP:公演ホームページ

46名限定!【一般】3,500円/【子ども】1,000円 → 【一般】2,500円/【子ども】700円さらに400Pゲット!(12/5 18時00分更新)


詳細はこちら
「ニヴァンテ「クリスとスマス」/藤田善宏作品「愚者の贈り物」」のチラシ画像
こどもも大人も楽しめるクリスマス演目 CAT-A-TAC短編2本立て
ニヴァンテ「クリスとスマス」/藤田善宏作品「愚者の贈り物」


2019年12月14日 (土) 〜2019年12月15日 (日)
神楽坂セッションハウス
HP:公演ホームページ

一般 前売:3,500円
子ども(4歳〜小学生まで):1,000円
(全席自由・整理番号付・税込)

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