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ジャミン・ゼブ

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幅広いジャンルの名曲たちが美しいハーモニーの四重唱で生まれ変わる

すべてが新曲・初披露! リクエスト曲だけで構成する人気コンサートの第3弾がついに幕を開ける!

ジャズコーラスをベースに、さまざまなジャンルの楽曲を爽やかに歌いこなす4人組ヴォーカルグループ、ジャミン・ゼブが、名曲の数々を美しいハーモニーで歌いつくす。プラチナ公演となった『ウィー・ゲット・リクエスト!』の第3弾を8月に開催! 結成10周年の節目となった2016年から行っているこのコンサートは、約540曲におよぶリクエスト曲の中からセットリストを組み、そのすべてが新曲・初披露。ファンに大人気の企画であるだけでなく、彼ら自身にとっても音楽性の幅を広げる大切な機会になっているという。コンサートの準備も大詰めを迎えたメンバー4人が意気込みを話してくれた。

PROFILE

コージローのプロフィール画像

● コージロー
1981年3月24日生まれ。
5歳から17歳までピアノを習う。大学時代はスポーツに没頭するが、卒業後に音楽活動を再開し、スティーヴと出会ってグループを結成。透明で繊細なヴォーカルが持ち味で、最年長としてメンバーをまとめる役割も。

スティーヴのプロフィール画像

● スティーヴ
1982年3月13日生まれ。
父は日系アメリカ人、母は日本人。慶応大学在学中、ワグネルソサィエティー男声合唱団で学生指揮者を務める。ジャミン・ゼブではコーラスのまとめ役で、低音からファルセットまで幅広い声域を自在にコントロール。

シモンのプロフィール画像

● シモン
1987年12月31日生まれ。
父は日本人、母はメキシコ人。高校時代からアカペラグループを組んで活動。慶応大学の先輩であるスティーヴから誘われ、学生時代をジャミン・ゼブと共に過ごした。太い低音とダイナミックなヴォーカルが魅力。

レンセイのプロフィール画像

● レンセイ
1984年8月16日生まれ。
父は日本人、母はオーストラリア人。ゴールドコーストで育ち、大学では作曲を学ぶ。ややハスキーなハイトーンの歌声を特徴とする一方、ソングライターとしても活動し、複数のJ-POPアーティストに楽曲提供している。

● ジャミン・ゼブ(jammin' Zeb)
2006年結成、2007年にメジャーデビュー。
ジャンルにとらわれない自由な音楽性と、柔らかく透明な歌声が魅力のヴォーカリスト集団。東京ドームでのMLB開幕試合や日本ダービーでの国歌披露といったビッグイベントや、全国各地のジャズフェス、TVの音楽番組など、幅広い場で活躍している。

インタビュー写真

音楽が実を結ぶ瞬間を味わえる場所

――― 今年で第3弾となりますが、これまでを振り返ってみていかがですか?

コージロー「1回目は何もかもが初めてで、新鮮な気持ちと同時に手探りなところもありました。2回目ではそういう段取りがある程度把握できていましたから、やはり少し余裕が生まれましたね」

――― コンサートの告知文に「準備に半年をかけ満を持してお届けする」とありますが?

コージロー「初めて披露する曲ばかりなので、曲を覚えるだけでも時間が必要になるわけですが、覚えて終わりではなく、すべての曲をお客様に届けられるクオリティまで高めていくとなると、だいたい半年くらいかかるんです」

――― そうすると1年の過ごし方が、ある意味このコンサートを中心に回っていくようなところもあるのでしょうか?


シモン「そうですね。コンサートが終わった後もレコーディング作業があるので(『ウィー・ゲット・リクエスト!』のCDバージョンと言える、全曲リクエストナンバーで構成したアルバム『ユア・ソングス』『ユア・ソングス2』を発売している)、1年中どこかにちらついている感じはあります」

―――1回目と2回目で、内容の変化はあるのでしょうか?

レンセイ「1回目は難しい曲も多く、歌い方にフォーカスされていたと思います。2回目ももちろん難しい曲はありましたが、たとえば「シェルブールの雨傘(I Will Wait For You)」のように、曲の雰囲気とかエモーションの方を大切に選んだ曲が多かった。そういう違いがあります」

シモン「大人っぽい曲が増えましたね」

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スティーヴ「初めて人前で披露する曲ばかりなので、今この場で音楽が完成するというか、実を結んでいく瞬間を味わえる。特に1回目ではそれが印象に残っています。2回目では、その新鮮な感動をお客様にもっと伝えるためには何が必要なのかということを、より考えて臨んでいたような気がします。今年も「何が飛び出すんだろう」という緊張感や、ワクワクする感じをお客様と分かち合うところは変わらず楽しみたいと思っています」

リクエストされた曲で新しい扉が開く

――― 結成から今まで、グループとして変わったところ、変わらないところはどんなところですか?

コージロー「最初は平均年齢23歳から始まって、今はみんな30代。この年齢だからこういう曲が似合うよね、というところは出てきましたね。最新アルバム『ユア・ソングス2』も、10年前だったらこの楽曲は取り上げなかっただろうなというところをすごく感じます。正直、デリケートで繊細な曲が多くてレコーディングは難しかったのですが、今の僕らだからこそチャレンジできる曲が集まったと思いますし、それをこの4人でジャズハーモニーを使って歌うことがすごく楽しい。それはずっと変わらないところですね」

シモン「以前は、曲を選ぶときに「この曲は僕らに合うのかな?」っていう話をよくしていたんですけど、そういう発想がだんだん薄れて、今はジャミンなりのやり方をすれば大丈夫っていう確信に変わってきたと思います。最近のCDに入っている曲を見ると、いい意味で何でもありみたいなところがありますから。そして変わらないところは、メンバーに対する意識でしょうか。こういう面があったのかっていう新たな発見はありますけど、総合的に見るとお互いの印象は変わっていないですね」

レンセイ「結成したときからずっと仲の良い友達です。最初はこのグループで10年以上活動するなんて全然イメージしていませんでしたが、初めて4人のハーモニーを聴いたとき、これは合うなと感じて、それも今まで変わっていません。そして変わったところもハーモニーです。新しいジャズコードなども身につけて、前よりもハーモニーのレベルが上がったと思います」

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スティーヴ「音楽の理想とか本質に迫ろうとするモチベーションは変わっていないですね。それはなぜかというと、100%うまくいった、完璧だったという瞬間はなかなか訪れないから。それを積み重ねていくうちに10年以上の時が経っている、それは尊いことだと思っています。逆に変わった部分……変わっていたらいいなと思う部分は、始めたときよりも音楽をナチュラルに捉えられているかなと。新しい何かを歌いたくなったというよりは、もともとやってみたかったけど手が届かないと思っていたものに、気持ちを開けるようになった。最初は見えなかったカードの裏側が、4人でハーモニーを作り上げることによって徐々に見えてきたというのが、ずっとやってきたことによる変化だと感じます」

――― 歌い続けることで音楽の幅を広げてきたんですね。

コージロー「自分たちが「こういう曲を歌いたい」というんじゃなくて、お客様から「こういう曲を歌ってほしい」というリクエストを受けることによって、僕らの扉というか道がパッと開くというか、歌えるものが増えてきた。僕らだけでは想像もしなかった曲も、やってみたらすごく手応えを感じられたということがたくさんあるんです」

レンセイ「一番大切なのは、お客様の気持ち。お客様を癒したり、励ましたり、そのために作っているのがジャミン・ゼブの音楽です」

スティーヴ「自分たちの歌とお客さんからの反応が、常に循環している感じ。メンバー4人で合わせていても1人では作れないものを感じますけど、それと同じように、お客さんと自分たちがいて初めて1つのものができると感じています。『ウィー・ゲット・リクエスト!』も、お客さんはリクエスト曲に思いを込めるという形で、始まる前からコンサートに参加しているんです。そういうライブ感覚みたいなものを、僕らと皆さんで味わえるんじゃないかと思います」

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さまざまな色の感情を体感できるコンサートに

――― 最後に、コンサート本番に向けてお客様へのメッセージをお願いします。

コージロー「皆さんからいだいたリクエスト曲を並べてみると、名曲ってこんなにたくさんあるんだなって。歌っても歌っても、まだまだいい曲がいっぱいある。今回もきっと皆さんが好きな曲がたくさん出てくるはずですし、それが僕らのコーラスワークで素敵に、楽しく皆さんの耳に届いてくれるようなライブをイメージして練習に取り組んでいます。ぜひ一度聴いて、楽しんでいただければと心から思っています」

シモン「540曲の中からどうやって選んでるんですか?ってたまに聞かれるんですけど、特に決まった選び方はなくて、こういうアレンジができそうだとか、これは誰々がメインで歌ったらいいんじゃないかみたいなので選んでいます。そして今回が3回目ですけど、これVol.1なんじゃないか?と思うくらい名曲が揃っている印象があります。きっと、Vol.1でど真ん中ばかり攻めなかったということなんでしょうね(笑)。そんな名曲揃いのコンサートになると思います」

レンセイ「メンバーの誰か1人をフィーチャーする曲もあるのですが、1回目2回目とやってきて、それぞれの得意とするところがもっと見えてきました。だから今回は、切ない歌が得意な人には、もっと切ない曲を、楽しいのが得意な人には、もっと楽しい曲を。前よりもさらにアピールするところを増やしていきます」

スティーヴ「それだけじゃなくて、この人だったらこういう声、というイメージがあるとしたら、それを覆すようなものにもチャレンジできたらいいですね。1回目も2回目も、これ以外には考えられないというセレクションでお届けしてきましたが、今回も「どうして今までこの曲を選んでこなかったんだろう?」というくらいの新鮮さがあると思います。会場全員が盛り上がるような曲もあるし、切ない気持ちになる曲もある。決して1つの色ではない、さまざまな感情を体感してもらうことで、ちょっと大げさに言うと「今まで生きてて良かったな」と思ってもらえるコンサートにしたいですし、自分たちもそう感じたいと思っています」

(取材・文&撮影:西本 勲)

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