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玉野和紀

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チケット完売につき、昼公演開催決定!

ダイナミックなサウンドと豪華なエンターテインメントショーは心が揺さぶられること間違いなし!

ミュージカルの作・演出・振付を手掛け、さらに俳優としても高い評価を得ている玉野和紀が、この秋に届ける一日限りのスーパー・コラボレイト・ショー『One NightDream』。チケット完売につき早くも昼公演の追加開催が決定した本公演は、ジャズのビッグバンドと贅沢すぎるゲスト達の共演で発表と同時に大きな話題となっている。常に進化を続ける玉野和紀に本作の構想を聞いた。

PROFILE

玉野和紀(たまの・かずのり)のプロフィール画像

● 玉野和紀(たまの・かずのり)
 9月25日生まれ、山口県出身。オールラウンドのエンターテイナーであり、日本を代表するタップダンサー。 多数の人気オリジナルミュージカルの作・演出・振付で知られ俳優としても活躍中、高い評価と人気を得ている。ブロードウェイ・ミュージカルの演出・振付も手掛ける。第34回菊田一夫演劇賞、第一回東京芸術劇場ミュージカル月間「THE MUSICAL MAN」優秀演出・振付・演技賞など受賞歴が多数。
 近年の作品は、A NEW MUSICAL「CROSS HEART」、オフブロードウェイミュージカル「ALTAR BOYZ」、「CLUB SEVEN -ZERO-」など。

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ソリストたちが集まってコラボするのでより一層面白くなると思います。今回は本当に面白いメンバーが揃いました

「この企画はいつも舞台を観に来てくださっている音楽評論家・瀬川昌久先生からお話をいただき実現しました。なかなかBigBand(ジャズバンド)でショーをすることがないので、僕たちが慣れ親しみ踊り始めたジャズですから嬉しくて。そしてこのマリア―トスタジオも30周年ということもあって生徒さんも出演して華やかにできたらと。1日だからこそこのメンバーが集まったと思います」

――― どんな内容になりそうですか?

「1部がオーソドックスなジャズをメインとして、2部の方がこのメンバーなのでミュージカル寄りを考えています。それぞれ歌って踊っていただきます。シーンごとに色々な顔が見られると思いますよ! ソロもありつつデュエットもあり、男性4人とか色々な組み合わせを考えています」

――― 今までの『CLUBSEVEN』などは歌と踊りとお遊びがありましたが。

「今作はオンステージでバンドさんがいるので王道のエンターテインメントショーになりますね。オンステージにバンドって好きなんです、後ろから生音が聞こえてくるのはゾクゾクしますからね。ミュージカルやTV番組はオーケストラが多く、BigBandの舞台はみんなあまりやったことがないと思います」

――― ではお客様にとっても初体験のショーになりますね。

「そうですね。聴きなれているミュージカルの楽曲もBigBandでアレンジしたらどうなるだろうとか楽しみですね」

――― お客さまが期待している、あれやこれを軽く超えそうです。

「(笑)。それはわかりませんけど、本当に1日限りなのでネタバラシではないですが、それぞれJay(川平慈英)もシルビアほかみんなソロは歌ってもらおうと思っています。そしてデュエットの見どころとしては、Jayとシルビアはもちろん、川島ケイジと龍真咲。あとは東山義久と大貫勇輔の2人のダンスコラボをやります。2人はお互いを知っているけど初共演なんです。これらを実現できるのはすごく楽しみですよね。Jayとシルビアはずっと一緒にやっているので「じゃぁまたやろうぜ!」という感じで、この3人でもコラボをしようかと」

――― Jayさんとシルビアさんとは本当に長いお付き合いですが、背中を任せられるような関係は素敵です。

「はい、もうこの2人は「頼んだよ」って言えば全然心配がなくて。 ソリストたちが集まってコラボするのでより一層面白くなると思います。今回は本当に面白いメンバーになりましたよね。お馴染みのメンバーと若手、そしてダンスでガッツリと見せてもらって、さらにヴァイオリンの寺井尚子さんとやれるのはとても嬉しいです。僕とはNHKで一緒にやっていて、日本のジャズ・ヴァイオリニストとしてはパイオニアの方ですからね。ショーとして考えるとヴァイオリンは欲しくてゲストに叶いました。小柄で可愛い方ですが演奏はパワフルで素敵なんです」



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お客様は何の準備もいらずに楽しめると思います

――― 今まさに企画が進んでいる状態ですが、言えることはありますか?

「全部言ってもいいですよ! 1日しかないから、出し惜しみはしないです(笑) 

【編集部注:以降ネタバレがあります】

 王道の『シング・シング・シング』から、オープニングは『Take The A Train(A列車で行こう)』。デューク・エリントン・オーケストラと共演した時に『ATrain』で幕を開けたんです。それが28年くらい前、日本人で初めて共演したので凄く嬉しくて、その時もバンドがオンステージだったのです。幕開きで後ろから本物の『Take The A Train』が聴こえてきて、みんなタップを並んでいて、もう鳥肌が立ちましたからね。それをみんなに体験してほしくて、もしかしたら一生に一度しかないかもしれない、そうそうあることではないのでね。そんなことからオープニングは『Take The A Train』だなとすぐに決まって、あとはみなさんが歌いたい曲などをMixして構成しています」

――― いつも玉野さんは構成から演出そして出演まで7役くらいをこなしていらっしゃいますね。

「そうですね。今回は構成、振り付け、演出、出演なので4役くらいですね(笑)。歌はほぼ英語になる予定ですが、知っている曲なら入ってくるので、ジャズのナンバーも皆さんが良く知っている王道な歌を選曲している所です。お客様は何の準備もいらずに楽しめると思います」

――― 期待している事、挑戦になる事などはありますか?

「挑戦となるとタップでしょうね。大貫君はタップが初ステージになるのではないかな?本人もやりたいと言っていて、いま頑張っている所です。東山君と2人コンテンポラリーダンスが得意なので、それを含めたナンバーは必見ですよ。主役同士って知り合っているけど一緒に仕事をすることがないじゃないですか。9.11の時にボランティアで『サンキュー・ブロードウェイ』をやって、それが今のミュージカルショーのきっかけになったんですよ。それと同じでダンサーも同じ演劇作品の舞台に立つことがあまり無いので見どころです。
 そして龍さんもケイジ君もBigBandのジャズは挑戦になると思います。この2人の初デュエットはどうなるのかな? 2人とも身長があって並んだら素晴らしいだろうなぁ。これらを東京国際フォーラムでやるので楽しみです」


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物づくりとは、取り組んでいること

「なんでも興味を持つことだと思いますね。特に『CLUBSEVEN』は時事ネタが多かったですからね。TVも見て流行りを知っておかないと、あれもこれもできないので。今はインターネットがあるので便利になりました。あの50音メドレーは昔は大変でした。CDをとにかく沢山レンタルしてそれを全部聞いて…ものすごい作業だったんです。
 今は皆さんが何でもご存知なので、便利になったけれど創ることについては難しいことも出てきましたね。そして技術的にもレベルアップしましたよね。僕が20代の頃はタップを踏んでバク転して、そしてまたタップを踏むことをやっていて当時は凄いなと言われましたが、今は普通になってしまいました。お客様の目は肥えているし情報が沢山あるので、逆にこのオーソドックスな物が良いのではないのかなと思いますね。
 最近打ち込みの音のクオリティも上がっていますが、BigBandの管楽器は息使いがある。息って気持ちが伝わるんですよ。僕は呼吸が見える、息が伝わる芝居が大好きなので、まさしく管楽器はそういう楽器、オーケストラとは違う表現ができますよね。それがパワーとなり圧になって伝わるので本当に鳥肌が立つようなものになるんです」

――― 今回は昼公演が追加になり2公演となりますが、もしかして2パターンになるとか?

「(笑)! いやいや無理でしょう! 僕はインプロ(即興)があるので、全く同じにはならないと思いますけど、でもそれがちょっと楽しみですね。寺井さんとインプロの掛け合いはやろうと思っていて、寺井さんも同じようには弾かないと思うのでどうなるかわかりません! 即興は怖いんだけど、その瞬間は2度と同じ事はできない一発勝負、それも見どころですね」

――― では最後にメッセージをお願いします。

「Big Bandとのステージはみんなも楽しみにしています。聴きなれたミュージカルの楽曲もBig Bandでどう変化するのか音の楽しみもあり、いつものメンバーがジャズで魅せます。
 僕はジャズからジャズダンスで始まりましたが、オーソドックスな踊りをどうやるかも見どころだと思いますし、みんなが新しい事と自分の持っているいい物を出して行くので見どころは満載です。この男だけのコラボもなかなか見られないシーンになるかもしれません(笑)。是非楽しみにしていてください」


(取材・文&撮影:谷中理音)


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