みずしな 孝之(みずしな たかゆき、1973年7月10日 - )は、日本の漫画家、舞台俳優。東京都大田区大森地区生まれ、板橋区出身。男性。本名は水科 孝之(読み同じ、役者時は本名を使用)。
来歴
幼少時(1979年-)に板橋区高島平に移転し、東京都立北園高等学校、東京学芸大学教育学部卒業。小学校教員免許所持。父親は鮫洲運転免許試験場の試験官だった。一般化されている愛称は、しなっち(特に使用)、しなっちょ、しなボン。現在は東京都豊島区に在住、近隣の情報をネタにすることもある。
1988年に月刊ホエールズ(現・月刊ベイスターズ)に投稿を開始した。1989年に月刊ホエールズのイラストカットでプロ活動をスタート。
高校在学中の1991年、『まんがスポーツ』6月号(芳文社)の「第34回新人スポーツまんが展」に4コマ漫画「気分はメジャーリーグ」(『混セでSHOWTIME』巻末に特別収録)を本名の水科孝之名義で投稿し努力賞を受賞。翌7月号に「混セでSHOWTIME」でデビューした際、「漢字が読みにくいから」と勝手に担当に本名をいじられ、事後承諾ではあったが、「みずしな孝之」のペンネームを初使用するに到った。代表作に『ササキ様に願いを』『幕張サボテンキャンパス』『いい電子』など。『けものとチャット』はOVA化、『いとしのムーコ』はテレビアニメ化されている。
漫画以外では、かつてこむらなるなりとお笑いコンビ「ナイスアイスティ!」を結成していたことがあるほか、2003年よりうわの空・藤志郎一座に役者として所属。以後すべての本公演に出演し、自身のネタ中心のお笑いライブ「しなまつり」を毎年開催したり、劇団のエッセイ漫画『うわの空チュートリアル』をまんがライフにて連載していたが、2017年9月5日を以て退団した。なお、コナミのゲーム『GUITARFREAKS』や『Drummania』では、ボーカリスト(Handsome JET Projectの楽曲のバックボーカル)としても登場している。
マンガの特徴
- 4コマ形式のギャグ漫画や、みずしな自身および周辺人物がそのまま出演するエッセイ漫画・レポート漫画を中心としている。2010年代以降は4コマ形式の連載が激減し、2018年を最後に現在は4コマの連載を持っていない。
- 自身の他の漫画のキャラクターを、頻繁にカメオ出演させている。
- ほとんどの作品はタイトル以外写植を使わない。理由は、締め切りに間に合わず、印刷にぎりぎりという場合が多くなり写植が打てなくなったことから慣習化していたが、『いとしのムーコ』以降は写植を使う頻度が増えている。初期のころは自分の作品のページのどこかにほぼ毎回一匹蝶々のイラストを描いている。
- 2010年頃、アシスタントである藤井みどりの影響で秋田県へ足を運ぶようになり、秋田県を舞台にした『いとしのムーコ』や『きりもやびより』をイブニングで連載している。
人物
- 横浜大洋ホエールズ・横浜ベイスターズ・横浜DeNAベイスターズファンであり、球団のファン雑誌である『月刊ベイスターズ』(当時は『月刊ホエールズ』)の読者投稿欄常連であった。ちなみに2004年以降は当時アシスタントであった松村(現姓:内藤)佳代子に薦められてパ・リーグ限定として北海道日本ハムファイターズのファンになっている。
- 読みにくいからとつけられたペンネームだが、本人によれば逆に「孝之」の方が誤表記されることが多く、ファンレターでは「考之」や「考え」などと間違えられる。名前ネタとしては字を間違えられること以外にも「野球漫画家の水島新司と苗字が似ているが、血縁関係はない」というのがササキ様に願いを内の書き下ろし4コマで使用されている。
- 北海道テレビ製作の番組『水曜どうでしょう』のファンであり、DVDを作業のBGVにして楽しんでいることから、自身の著作によく同局のマスコットキャラクターonちゃんを描いている。また、『いい電子』の作中でTEAM NACSのメンバーのイラストを描いたところ、それが縁で出演者の所属事務所CREATIVE OFFICE CUEのファンクラブ会報に連載を持つことになった。
- WWEをよく見、来日公演はほとんど見に行っている。好きなスーパースター(プロレスラー)はカート・アングル。またジョン・シナに関しては「同名」ということもあり、ゲーム内で自作のキャラクターと「シナ統一戦」を行ったりするほどである。
- 自身の顔が、槇原敬之やふじいあきらに似ていることを作品や舞台上でネタにしており、似ていることは共に本人のお墨付きである。一時期髪を長く伸ばしていたため、あまり似なくなっていた。2007年秋ごろと2013年の秋ごろに舞台での役柄上、再び髪型を丸坊主にしていた。
- 自身の日記・ブログでは思ったことを率直に言い、それが時折辛辣な表現になることがある。その一方、周囲からの評価について自虐的なネタにすることも多い。