桜楽　〜三味線楽座〜

“春はあけぼの桜に和楽”

桜ってどうして「さくら」というかご存知ですか？
「さ」とは農耕の神様、「くら」とは住むところという意味です。
「さが住む所」つまり「さくら」。もともと桜は山の上にありました。
年に一度、農耕の神に見立てた桜に触れて、神と一緒になろうとした日本人の心から生まれた風習。二週間という短い期間に山に登り、目で桜を見て、耳で葉音を聞き、鼻で匂いをかぎ、口で桜餅を食べて、桜の木の下で酒を飲み、音楽を奏で踊って神様との楽しいひとときを過ごしました。時を経て、桜は山からふもとへと降り、今は宴会だけ残っているのが「花見」です。「桜楽」はこの風習をしのびながら、日本の伝統音楽を楽しむ企画です。
三味線の芸能一気得
今年はその第一弾として日本が世界に誇る三味線をとりあげました。三線、義太夫、新内、長唄、津軽三味線の演奏家にご出演いただき、芸能としての歴史や変遷にもふれながら演奏をお楽しみいただきます。やっぱり日本っていいね！と感じていただくひとときにしたいと思います。

桜の季節に日本の伝統音楽を嗜んでいただくという趣旨のもと、「桜楽」と冠し、毎年趣向を凝らしながら開催することを目的とした企画です。
第一回は、日本が世界に誇る三味線を取り上げ、その魅力を発信します。
「三味線楽座」は、三線、義太夫、新内、長唄、津軽三味線を一つにまとめたかたちを表しています。
芸能の流れや変遷にも触れながら、第一線で活躍する実演家の演奏をお楽しみいただきます。
三味線の芸能ジャンルや流派を超えて次代を担う演奏家が集うことによって、若い世代への波及効果も期待でき、次代の観客を育んでいく土壌をつくり、観客拡大にも尽力していきたいと思います。
日本の伝統音楽の魅力を国内外に発信し、よって我が国の伝統芸能の普及発展に寄与することを目的とした取組みです。

＜出演・演目＞

三線　　琉球古典音楽「金武節」
　　　　沖縄民謡メドレー
　　　　舞踊曲「加那よー天川」　　
　　　　唄三味線　喜納吏一

義太夫　「仮名手本忠臣蔵　裏門の段」　
　　　　　浄瑠璃　竹本寿々女
　　　　　三味線　鶴澤三寿々

新内　　「前弾き」
　　　　「蘭蝶」
　　　　　弾語り　新内多賀太夫
　　　　　上調子　新内勝志壽
　
長唄　　「花見踊」
　　　　「神田祭」　　　　　　
　　　　　唄　成田涼子　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　三味線　山尾麻耶　　　　　　　　　　　　　
　　　　　特別出演　神田囃子保存会

津軽三味線　「津軽じょんから節」
　　　　　　　東北民謡メドレー　　　　　　
　　　　　　　津軽三味線　浅野祥

合奏　　全員