柳家三三×読売日本交響楽団

僕をオトナにしたクラシック

柳家三三のプロフィール写真 (C)Renji Tachibana

●柳家三三(やなぎや・さんざ)/1993年柳家小三治に入門。2006年、真打昇進。落語界の次世代を担うエース。常に進化し続ける本格派の落語家。

更新日:2017年5月1日(月)

今月の名曲:
R. コルサコフ 『シェエラザード』ソファに身を沈め、空想に浸る至福のひと時

 「こんなお客さんの前だと落語がやりにくい、ってコトありますか?」――たまにいただくご質問です。私に限って言えば、ほぼ“ない〞ですね。寄席ってところは基本、出入りも飲食も自由ですから途中で帰る方もおいでなら、ほろ酔い加減で軽い野次を入れるお客もあるし、うっかり(ないほうがいいけれど)携帯が鳴ることも。早い話が免疫ですね。それよりお客さんが来ないほうが困ります。
 「寝ているお客は?」けっこうですよ。いい心持ちで寝かせるくらいリズムよく喋れれば大したものと、昔は言われたそうですから。
 さて今月の一曲「シェエラザード」。残念ながら実演に接したことがないのですが、ヴァイオリン・ソロをはじめ、次々と現れる美しい音楽はまさに「音でつむぐアラビアン・ナイトの物語絵巻」です。私はこの曲をCDで聴くときにはソファに深く身を沈め、目を閉じて、ゆったりとした時の流れとともに音楽に身を委ねたいと思います。落語も同じなんですが、目をつぶると、想像の世界がより豊かに頭と心の中に広がってくれます。言葉よりもっと抽象的な音というもので、海の描写や愛の言葉、祭りの熱狂などを思い描くってとても贅沢ですし、気持ち良さに眠りに落ちるのも決して悪いことではないような気がします。
 私の場合は問題がひとつ、この聴き方をするのに肝心なソファが家にはない、ということです。

この曲を落語に例えると…
桂 米朝 『三十石』

そのココロは!

――本文でも申し上げたとおり、次々に移ろいゆく物語絵巻の世界、船の上で揺られるイメージ、そこに身を委ねて楽しむという共通点があるってことで、先年亡くなった米朝師匠の『三十石』といたしましょう。

名曲シリーズ 《華麗なる
シェエラザード》

読売日本交響楽団
第603回名曲シリーズ


2017年6月13日 (火)
東京芸術劇場 コンサートホール
HP:公演ホームページ

S席:7,500円
A席:6,500円
(全席指定・税込)

詳細はコチラ

読売日本交響楽団
第97回みなとみらいホリデー名曲シリーズ


2017年6月11日 (日)
横浜みなとみらいホール 大ホール
HP:公演ホームページ

S席:7,500円
A席:6,500円
(全席指定・税込)

詳細はコチラ