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井越有彩・松本祐一・北村健人

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ゲームならではの世界観が凝縮された舞台は何度観ても楽しめる!

新キャストを迎えて上演される、時空を超えたラブストーリーの新シリーズ

女性向け恋愛ゲームで最も泣ける作品として高い人気を誇る『CLOCK ZERO 〜終焉の一秒〜』。これまで再演を含め3回上演された舞台版も大盛況を博している中、ファン待望となる新シリーズ『CLOCK ZERO 〜終焉の一秒〜 Re-verse-mind』の制作が決定した。作品が持つ魅力はそのままに、さらなる深みとフレッシュな仕上がりが期待される同作のキャスト陣を代表して、物語のキーパーソンである九楼撫子役を初演から務めてきた井越有彩、神賀旭役として今回から参加する松本祐一、撫子が夢の世界で出会う青年ビショップを前回から演じている北村健人の3人に集まってもらった。

PROFILE

井越有彩(いこし・ありさ)のプロフィール画像

● 井越有彩(いこし・ありさ)
1997年生まれ。東京都出身。TV、CM、舞台、モデル、WEB番組MCなど幅広く活躍。主な出演歴は、TVドラマ『あまちゃん』(アメ横女学園レギュラーメンバー/2013年)、舞台『ブラックバード』(2009年)、『少女歌劇譚 遥かなるミドルガルズ』(2013年)、『WILD HALF〜奇跡の確率〜』(2014年)など。

松本祐一(まつもと・ゆういち)のプロフィール画像

● 松本祐一(まつもと・ゆういち)
1990年生まれ、高知県出身。主な出演舞台に、極上文学『銀河鉄道の夜』『夢十夜』『Kの昇天〜或はKの溺死〜』、平熱43度『インディーとジョーンズの最初の聖戦』『アシュラ』などがある。今年は『舞台 弱虫ペダル インターハイ篇 The WINNER』『PERSONA3 the Weird Masquerade〜蒼鉛の結晶〜』に出演。

北村健人(きたむら・けんと)のプロフィール画像

● 北村健人(きたむら・けんと)
1993年生まれ、福岡県出身。ジュノン・スーパーボーイ・コンテストのファイナリストで結成された“劇男JB”の旗揚げ公演で2011年に俳優デビュー。その後、舞台・CM・PVなど幅広く出演。近年の主な出演作にフジテレビ開局55周年記念ドラマ『若者たち 2014』(寺尾昭広 役)などがある。

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――― 主人公の撫子が、現実世界と夢の世界を行き来しながら大きな運命に立ち向かう『CLOCK ZERO 〜終焉の一秒〜』。4度目の舞台化にあたり、キャスト陣はそれぞれの思いを抱いて公演に臨む。

井越「同じ役を4回も演じられるなんて、こんな幸せなことはありません。撫子は、強気だけどちょっと弱音を見せるところがあったり、誰かを思う優しい気持ちを持っていたり……自分と似ているところも多々あると思います。そんな撫子が初回からずっと私の体の中に住み着いているので、今回は新キャストの皆さんと新しいCLOCK ZEROが作れるように、私自身もまた違った撫子を見せていきたいと考えています」

北村「前回初めて参加させていただいたとき、最初はやっぱり“お邪魔します”みたいな気持ちがありましたけど、キャストの方もスタッフの方もすごく温かくて、すぐに溶け込むことができました。あと、ゲームが原作の舞台というのは初めてだったので、正解というかお手本みたいなものがある舞台を役者が演じる意味について、すごく考えました。あれだけの衣装とヘアメイクを用意していただいたら、誰がやってもある程度そのキャラクターに近付くと思うんです。それを役者がやる意味として、もしあんなキャラクターが現実世界にいたらこんな感じかな?というものを自分なりに模索して、生きたキャラクターを提示できたらなと。そういう意味で、他の舞台とはまた違った経験をさせてもらいました」

松本「僕も“お邪魔します”っていう感じで入っていければ(笑)。過去に上演された『CLOCK ZERO』は何度か観ているので、“神賀旭をやるんだ!”っていう驚きは自分の中にありました。けっこう暗い部分もある作品ですし、神賀旭もかなり変わったところのある性格なので、いかにお客さんをゾワッとさせられるか、そこでどれだけ先入観なく見入ってもらえるかということは意識していきたいですね。原作のキャラクターを壊さないのはもちろんですけど、逆にそれを崩したときに、“これも成立するんだね”って受け入れてもらえるところまで、そのキャラと向き合っていけたらと思います」

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――― 原作がゲームであるという特徴を活かし、物語は途中で2つのルートに分かれ、エンディングも2種類が用意されている。

井越「“台詞間違えたりしない?”ってよく聞かれるんですけど、全然そんなことはなくて。集中できますし、一緒にいる相手によって撫子の見せ方も変わっていく。そういう面白さも感じています」

北村「今までの公演でもそれぞれ違うルートを演じているので、そのたびに撫子の情が深くなるキャラクターが1人ずつ増えているわけです。変な言い方ですけど、舞台上に“元恋人”がたくさんいる状態(笑)。それってしんどいんじゃないかな?って有彩さんに言ったら、“辛い”って(笑)」

井越「2人で絡むシーンがなくても、舞台裏で会ったら“あっ、どうも……”みたいな感じで(笑)」

北村「そういうところは客観的に見てるとちょっと面白いなと感じました。今回は、たっぷり僕に情を注いでいただきたいですね」

井越「はい、頑張ります(笑)」

松本「ぜひ僕にも、ちょっと浮気してもらって(笑)」

――― そうしたストーリーの仕掛けだけでなく、物語の世界観や各キャラクターの設定が非常に細やかなのもゲームならでは。

北村「そうなんです。ゲームをやった後に舞台の映像を観たら、普通に泣いちゃいました(笑)」

松本「僕はまだゲームはやっていなくて、PVを観てイメージをつかんでいったりしています。ゲームの中の、どちらかというとサブ的な感じで喋っているところにその人らしさが多く出ているところもあるので、やっぱりゲームはやっておかないと、キャラクターを深く掘り下げられないかなとは思います」

井越「私は……ゲーム下手なんです。1つのルートしかうまくできなくて、それ以外でやるとすぐに終わっちゃう。前回のキャストだった猪野くん(猪野広樹さん)が全部クリアしていたので、それを見せてもらいました」

北村「とにかくキャラクター1人1人のバックボーンがすごく濃いので、それを全員が感じて持ち寄れば、すごい舞台になると思います」

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――― もちろん、観る側はゲームの知識がなくても十分に楽しめる。その上で、ゲームの世界にも接すると舞台により深く浸ることができる……そんな多重構造も本作の魅力と言えるだろう。

松本「1回目はとりあえずフラットな状態で観ていただきたいですね。僕自身、最初は何の予備知識もなく観に行きましたけど、内容はちゃんと理解できましたから。その後に、それぞれのキャラクターの詳しい設定を知ってからもう一度観ると、より楽しめる。観れば観るほど発見できるところも増えていくので、ぜひそういう楽しみ方をしていただければいいなと思います」

井越「ゲームを知らない人に“やって”と言っても、ゲーム機を持っていないと難しいですよね。でも、何かで映像を少し観るとかでもたぶん大丈夫だし、何も知らないで舞台だけを観ていただいても、ストーリーの緊迫した感じや、いろいろなキャストの面白味を感じてもらえると思います」

北村「僕は、知り合いが観に来てくれるときは、ゲームのおおまかなあらすじを書いて渡していました(笑)。最近、原作ゲームのvita移植版が発売されたりして、前回以上にお客さんの期待感がたくさんあるんだろうなっていうのは、すごく感じてます。そういうものもちゃんと背負ってこの舞台に臨みたいです。毎回アフタートークもあるので、それも楽しみにしてほしいですね。キャスト陣も毎回すごい楽しみにしてて、稽古の合間を縫っていろいろ考えています。たかだか15分くらいですけど、体感としては30分くらいあるよね?」

井越「そうなんですよ。皆さん生き生きしてますよね(笑)」

北村「本番の2時間前とかに、舞台監督さんや照明さんを巻き込んで、しっかり計画してやってもらっているので、そこで物語とはまた違った楽しみを感じていただけたらなと思います」

井越「そして、今回は撫子がアフタートークに初めて参加します! これはかなり大きいです。よろしくお願いします!(笑)」

(取材・文&撮影:西本勲)

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