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間宮祥太朗

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舞台『銀河英雄伝説』待望の“復活公演”決定!

いただいたアドバイスを全部消化しながら、“人”としてのラインハルトを

目元が印象的な、端正な佇まい。間宮祥太朗には、自身を客観的に見つめ、他者を受け入れようとする素直な落ち着きがある。人気作家・田中芳樹の大ベストセラー小説を原作に、銀河で繰り広げられる人類の戦いを描く舞台『銀河英雄伝説』シリーズでは、銀河帝国の指揮官“常勝の天才”ラインハルト・フォン・ローエングラム役を演じてきた。昨年春、最終章をもって全10作の幕を降ろした“銀英伝”。『星々の軌跡』編の上演が決定し、弱冠21歳の皇帝は再び、壮大な戦いの舞台に立つ。

PROFILE

間宮祥太朗(まみや・しょうたろう)のプロフィール画像

● 間宮祥太朗(まみや・しょうたろう)
1993年6月11日生まれ。神奈川県出身。2008年俳優デビューし、若干16歳で長塚圭史演出の舞台『ハーパー・リーガン』に抜擢。以降、映像から舞台まで幅広いメディアで活躍。5/30より毎週土曜日22時〜放送『ちゃんぽん食べたか』(NHK総合)に樫山満役で出演。
舞台「銀河英雄伝説」には2012年11月『輝く星 闇を裂いて』篇よりラインハルト・フォン・ローエングラム役を演じている。

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――― 復活上演が決まったときのお気持ちは?

「まずは“ええっ!”っていう驚きでしたね(笑)。前回で最後だと思っていたので、まさか、またラインハルトを演れるとは思ってもみませんでした。そして、河村(隆一)さんが“ラインハルトは間宮じゃないと”と言って呼んでくださったことが、僕にとってはすごく大きくて、嬉しかったです」

――― 2012年から5作品に渡って演じてきたラインハルト。演じる上で大切にしていることは?

「“人”として感じてもらえるような演じ方をしたい、ということはずっと思ってきました。“銀英伝”のような、日常レベルとは違う世界の、キャラクターが色濃い作品だと、役者側もどうしても、こんな感じで、こんな喋り方で、というイメージだけで演じてしまいがちなんですよね。それが心配で、最初のうちはとにかく、ラインハルトならどう感じるだろう、なんて言うだろう…ということを一所懸命考えながら演っていたと思います。でも、ずっと演じているうちに、だんだん役柄が体にも心にも馴染んできて、自然になっていくのを感じました。本番中にラインハルトとしての気持ちが動いて、フッとアドリブが出たこともありました」

――― 原作小説、アニメの存在も大きい?

「そうなんです。どちらにもたくさんのファンの方々がいらして、原作である小説もアニメも、それぞれとても信頼されている存在なんだな、ということを強く感じます。自分の中でラインハルトが少しずつ出来てきた頃、きっとヒントになることがたくさんあると思って初めてアニメを見てみたのですが、新鮮でした! 僕が思っていたラインハルト像よりもっと、なんていうか…繊細でした。僕は、軍人だっていうことを意識して、パワー、強さの方向に目を向けていたんですけど、アニメのラインハルトのエネルギーは、もっと細くて尖ってる感じ。少年っぽさ、あやうさみたいなものを持ち合わせいるんだ、という発見がありました」

――― ラインハルトの宿敵、自由惑星同盟のヤン・ウェンリーを演じる河村隆一さん。“銀英伝”カンパニーのリーダーでもある彼の存在は?

「すごく大きいですね。舞台上でヤンと初めて対面する場面でも、目が合っただけでいろんなものが頭によぎって感慨深かったです。稽古場ではすごく周りを気遣ってくださいます。頂点を極めた人の余裕というか…でも、少年っぽい、お茶目なところも見せてくれるんですよ。それが、わざと隙を作って“構えなくていいよ、来ていいよ!”って言ってくれているようにも見えるし、いやこの人ホントに天然なんじゃ…?って感じる時もあって(笑)。なんだか掴めないところもある、穏やかで優しい人ですね」


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――― 作品によって演出家が異なる“銀英伝”。演出家によって、作品の雰囲気は変わる?

「間をあけて何度か演出されている方はいらっしゃいますけど、2作同じ演出家が続いたことはないですよね。それぞれの“銀英伝”に対しての見方があって、毎回雰囲気は変わりますけど、自分は俳優として参加させてもらっているので、その演出家さんの見せていきたいものを大事にして、付いていきたいと思っています。ラインハルトという人物像についても“尖ったところをもっと研ぎ澄まして”とおっしゃる方もあるし、“もっと女性的な面を見たい”って言われることもある。前の演出家さんに言われたことが、次の作品で生きてきたり、混ざり合ったり…いただいたアドバイスはどれも捨てないで、全部消化していけたらいいなと思っているんです。1本の作品、ひとつの役に対してたくさんの意見が聞けるって、贅沢なことですよね。他の作品や映像でも同じかもしれませんけど、その現場に順応する、ということが一番大事なのかなと思っています」

――― 今後、役者として進んでいきたい方向は?

「とても有り難いことに、僕、作品ごとにいただく役の振れ幅がすごく大きいんです。銀河の皇帝だって、そうそう演らせていただけないじゃないですか(笑)。これからも役との巡り会いを大切にして、いろんな角度から挑戦して、こんな役もやるんだ!と常に驚いてもらえる役者でいられたら、と思っています」

――― 最後に“復活公演”に向けて、お客様へメッセージを。

「特別な“復活公演”。シリーズものだと、途中から見てもわからないし…って思われる方も多いと思うんですけど、演出家のヨリコジュンさんが今回、初めての方にもわかりやすいよう工夫してくださっているので、初めての方もぜひ敬遠せずに観にいらしてほしい。“銀英伝”をきっかけに、舞台って面白いなと思っていただけたら嬉しいですし、なにより、復活を待ち望んでくれた“銀英伝”ファンのみなさんに恩返しになるような舞台になれば、と願っています」

(取材・文:北青山こまり/撮影:佐藤雄哉)
 衣装協力:TOM REBL(SHIFFON 03-6666-4321)


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公演情報

銀河英雄伝説 星々の軌跡

2015年6月10日(水)〜21日(日)
Zeppブルーシアター六本木
HP:公演ホームページ